アスベスト調査・分析
アスベストは危険です
石綿(アスベスト)は、耐火、耐熱、防音等の性能に優れた天然の鉱物であり、
安価で加工しやすいことから、多くが建築材料に使用されてきました。
吸引することにより肺がんや中皮腫等の健康被害を引き起こすため
日本では現在製造・使用等が禁止されていますが、
過去に使用されたものの多くは建築物等に残存しています。
代表的な石綿(アスベスト)
出典:THE ASBESTOS/せきめん読本(1996年日本石綿協会)
石綿(アスベスト)の使用と規制
- 昭和30年頃
- 建材としての使用が一般化
- 昭和50年
- 石綿を5%を超えて含有する吹付作業の原則禁止
- 昭和55年
- 石綿含有吹付けロックウールの使用終了
- 昭和62年11月
- 建築物耐火構造規定から吹付石綿を除外
- 平成7年1月
- <阪神・淡路大震災>
- 平成7年4月
- 石綿を1%を超えて含有する吹付作業の原則禁止
- 平成16年10月
- 石綿を1%を超えて含有する主な建材、
摩擦材及び接着剤の新たな製造等の禁止 - 平成17年6月
- <石綿製造工場周辺での石綿由来疾病発生事案>
- 平成17年7月
- 石綿を1%を超えて含有する吹付作業の全面禁止
- 平成18年9月
- 綿を0.1%を超えて含有するすべての物の製造・
輸入・譲渡・提供・新たな使用の禁止 - 平成24年4月
- 石綿を0.1%を超えて含有するすべての物の製造・
輸入・譲渡・提供・新たな使用の全面禁止
様々な箇所に様々な形で使用されています
アスベストは、平成18年9月に全面使用禁止となるまで、建材、工業製品、民生用等に幅広く用いられてきました。
現在、建築物の寿命による建て替えが増えてきていることから、2020年~2040年頃にかけてアスベストの排出量が年間100万トン前後になると予測されています。
目で見るアスベスト建材(第2版)より
解体工事・改修工事を計画したら… 事前調査は必須です!
工事対象となる部材すべてについて、アスベスト含有の有無を書面及び目視にて調査し、含有不明の場合は分析によって結果を判別する必要があります。
※R4.4月以降、以下の工事は工事開始前に事前調査結果を報告することが義務付けられます。
- 解体部分の床面積が80㎡以上の建築物の解体工事
- 請負金額が100万円以上の建築物の改修工事
- 請負金額が100万円以上の特定の工作物の解体・改修工事
※R5.10月以降、適切な有資格者による事前調査の実施が義務付けられます。
事前調査の流れ
原則として書面・目視調査は必ず実施し、各建材について石綿含有の有無を判断します。
含有不明な建材については、採取・分析により明らかにします。
①書面調査〜分析まで
解体工事・スケルトン工事など広範囲な調査を要し、
分析すべき建材を見極める必要がある場合
書面・目視調査を実施し検体の採取・分析までトータル実施
『事前調査結果報告書』をご納品
②試料採取〜分析まで
改修工事など施工範囲が限定的で、
分析したい建材が定まっている場合
現地にてご指示の建材を採取し提携分析機関で分析
を行い『含有分析調査報告書』をご納品
※当社薬剤A-3000にて飛散防止対策を行います。
③分析のみ
改修工事等施工範囲が限定的で、分析したい建材が
定まっている場合の内試料を採取してお送りいただける場合
お送りいただいた試料を提携分析機関にて分析し、
『分析結果報告書』をご納品
※採取時は粉じん飛散防止に十分ご注意ください。
※R5.10月以降は無資格者による採取は禁止されます。